言語の学習に関するTEDの動画を紹介します。
タイトルは「The secrets to learning a new language」邦題は「新しい言語を学ぶ秘訣」です。
プレゼンターは、7ヶ国語をマスター済み Polyglots (多言語習得者)のリディアさんです。
2年ごとに新しい言語を学習し、現在もまた新しい言語を習得中です。
リディアさんや、他の多言語話者の人たちが、次々に言語を習得する勉強法を紹介しています。
言語を学習している人、勉強しているけどなかなか成果が出ない人に、参考になるプレゼンです。
多言語話者たちの共通点 学習過程を楽しんでいる
なぜ多言語話者は、他の人たちよりずっと早く言語を学習できるんでしょうか?
その秘訣を探るため、多言語話者の人々に方法を聞いてみました。
すると多種多様の方法がありました。
・いくつかのフレーズを覚えたら学習初日からネイティブと話す人
・ランダムにネイティブを100人選びチャットをする人
・発音のマネから入る人
・頻出の500語を覚える人
・まず文法書を読む人
100人の多言語話者に聞いたら、100通りの学習方法があります。
学習方法は皆それぞれ違うのに、結果は同じ。
全員いくつかの言語を流暢に話せるようになります。
ただ一つの共通点は、言語を学ぶ過程の楽しみ方を知っていること。
方法はバラバラですが、必ず自分が楽しめる方法で語学をマスターしています。
・カラフルな文法の一覧表
・丁寧に手作りされたフラッシュカード
・アプリで語彙を記録
・外国語のレシピで料理する人
語学習得の秘訣① 楽しむ
私がスペイン語を学習していたときのことです。
教科書の文章にうんざりしていたので、大好きなハリーポッターのスペイン語版を読み始めました。
最初はほとんどわからなったのですが、終わる頃には、ほぼ問題なく読めるようになっていました。
ドイツ語のときにも同じことが起きました。
大好きなドラマのフレンズを、ドイツ語で見ることにしたのです。最初のうちは単語の切れ目意味さえわかりませんでした。
でも見続けられたのは、フレンズだったからです。
シーズンを2つか3つ見終わる頃には、会話に意味がわかってきました。
多言語話者は、ただプロセスを楽しむ方法を見つけ、言語の学習を退屈な学校の科目ではなく、毎日やりたくなる楽しい活動にしているだけなのです。
語学習得の秘訣② 効果的な学習法
楽しむことは大前提ですが、それだけでは十分ではありません。
まずは効果的な方法が必要です。
単語のリストを覚えようとする場合、単語は短期記憶に記憶されるため数日後には忘れてしまいます。
単語を長期記憶にしたければ、数日ごとに繰り返し復習しましょう。
アプリのAnkiやMemoriseを使用したり、ノートを使用した感覚反復で単語を覚えるゴールドリスト法もいいですね。
語学習得の秘訣③ 学習に約束事
皆忙しいので、言語学習のための時間を捻出するのは至難の業ですが、少し先の計画をたてると時間を作ることができます。
いつもより15分早く起きるのはどうでしょう?単語を復習にするのにぴったりです。
通勤の車の中でポッドキャストをきくという方法もありますね。
特別に時間を割かなくても、できることはたくさんあります。
大切なのは学習に計画を組み込むことです。
語学の学習を、生活の一部にすると特別に時間を割くことはなくなります。
語学習得の秘訣④ 少しの辛抱
2ヶ月で言語を習得することはできませんが、目に見える進歩をとげることはできます。
楽しめる方法で、少しづつ取り組むことを続けていきましょう。
フレンズをみてドイツ語のジョークがわかった瞬間を、今でも鮮明に覚えています
わかるという小さな達成感をどんどん経験しました。そして流暢に話せるようになったのです。
この成功体験の喜びをもっと味わいたいから、2年ごとに新しい言語を学んでいます。
必要なのは才能ではなく方法
多言語話者は、元々才能があった人だという疑問をお持ちの方もいるでしょう。
ここでルーカスの話をします。
彼は学校で10年学校で英語の勉強をしていましたが、成績は最低レベルでした。
その後、様々な方法を試し、自分なりの学習方法を見つけました。
スカイプで知らない人と話すという方法など、楽しめて自分に合ったやり方で、たった10年の間に11の言語を流暢に話せるようになったのです。
語学学習に5年10年いや20年も苦労した人たちが、突然積極的に学習に取り組み、楽しめる教材やより効果的な方法を始めると、なかったはずの語学の才能が魔法のように出現するのです。
もし語学を学ぼうとして難しすぎる、才能がないんだと思ってあきらめたことがあるならもう一度ためしてみてください。
流暢に話せるまでに足りないのは、楽しめる方法なのかもしれません。
まとめ
語学学習のプロセスを楽しむこと。
自分の好きな方法で、効果的な学習を毎日の生活に組み込んで、続けていくということ。
才能がないから語学を習得できないということはなく、今まで上手く話せるようになっていないのならば、方法を間違えている可能性があるので、自分にあった方法を見つければいいということ。